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医療コラム

交通事故で坐骨神経痛が出たら?原因の見分け方と整形外科での治療の流れ|品川区大井町の整形外科|品川大井町整形外科・リハビリクリニック|交通事故|むちうち│治療|労災│病院

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交通事故で坐骨神経痛が出たら?原因の見分け方と整形外科での治療の流れ

交通事故で坐骨神経痛が出たら?原因の見分け方と整形外科での治療の流れ

交通事故のあと、腰やお尻から太もも、ふくらはぎにかけてしびれや鈍い痛みが続いているなら、それは坐骨神経痛の可能性があります。坐骨神経痛は病名ではなく症状の呼び名であり、その背景には腰椎椎間板ヘルニアや梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん)といった「本当の原因」が隠れています。

原因によって治療の進め方はまったく異なるため、整形外科でMRIなどの画像検査を受けて早期に原因を特定することが回復への第一歩です。

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交通事故で坐骨神経痛が起きる仕組み

交通事故で坐骨神経痛が起きる仕組み

坐骨神経は腰から足先まで伸びる人体で最も太く長い末梢神経で、この神経が途中で圧迫・刺激されると、腰からお尻、太もも裏、ふくらはぎ、足の裏にかけて痛みやしびれが生じます。交通事故ではいくつかの経路でこの圧迫が起きます。

衝撃が腰椎に伝わるパターン

追突事故や正面衝突では、衝撃が背骨に沿って腰椎に集中します。この力が椎間板(背骨のクッション)を圧迫し、内部のゼリー状の組織(髄核)が押し出されて神経根を圧迫するのが腰椎椎間板ヘルニアです。事故前から椎間板が劣化していた方は、事故の衝撃が「最後のひと押し」になり、急にヘルニアが発症することもあります。

もう一つの代表的な経路が、腰椎の脊柱管が狭くなる腰部脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)で、元々の加齢変化に事故の外力が加わることで症状が顕在化する場合があります。

筋肉の損傷から起きるパターン

事故の衝撃でお尻の奥にある梨状筋(りじょうきん)が損傷・硬直すると、そのすぐ下を通る坐骨神経が締めつけられます。これが梨状筋症候群です。レントゲンでは骨に異常が写らないため見逃されやすいのですが、座っているときに痛みが強くなるのが特徴で、椎間板ヘルニアとは治療アプローチが異なります。

交通事故では腰椎の問題と梨状筋の問題が併存していることもあるため、どちらか一方だけを見て判断すると回復が遅れる原因になります。

事故直後に症状が出ないことがある理由

交通事故の直後は、体がアドレナリンや内因性の鎮痛物質を大量に分泌するため、痛みを感じにくい状態になります。加えて、椎間板ヘルニアの場合は飛び出した髄核が神経を圧迫してから炎症が広がるまでに時間がかかることがあり、事故から数日〜2週間程度経って初めて脚のしびれが出始めるケースがあります。「事故直後は大丈夫だったのに」と受診が遅れると、症状の悪化だけでなく、事故との因果関係の証明にも不利に働きます。

事故後2〜3日以内の受診が因果関係を示す重要な目安です。

坐骨神経痛の原因を特定するための検査

坐骨神経痛の原因を特定するための検査

坐骨神経痛の原因は1つではなく、腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、梨状筋症候群などが候補に挙がります。原因ごとに治療方針が変わるため、検査で正確に特定することが治療のスタートラインです。

問診・身体所見で絞り込む

整形外科ではまず問診と神経学的テストを行います。代表的なのがSLRテスト(下肢伸展挙上テスト)で、仰向けの状態で脚をまっすぐ伸ばしたまま持ち上げると、坐骨神経に圧迫がある場合はお尻から脚にかけて痛みやしびれが誘発されます。このほか、膝の反射(深部腱反射)や筋力を部位ごとに確認するテストを組み合わせることで、神経のどの高さが障害されているかをある程度推測できます。

ただし、これらの身体所見だけで原因疾患を確定することはできません。

レントゲンとMRI、それぞれの役割

レントゲンは骨の形態を確認する検査です。骨折や腰椎の変形がないかを短時間で判定できますが、椎間板や神経などの軟部組織は写りません。坐骨神経痛の原因を特定するにはMRIが必要で、椎間板の飛び出しと神経の圧迫を直接確認できます。

交通事故のケースでは「事故の衝撃でヘルニアが発症したのか、もともとあったのか」が争点になることがあるため、できるだけ早い段階でMRIを撮影しておくことが医学的にも法的にも重要です。

必要に応じたCTや追加検査

骨の細かな損傷(微小骨折や腰椎分離症など)が疑われる場合にはCT撮影で詳細を確認します。また、梨状筋症候群の診断には画像検査よりも坐位での痛みの再現テスト(Freibergテスト、PACEテストなど)が有効な場合があり、画像検査と身体所見を組み合わせて総合的に判断します。

交通事故による坐骨神経痛の治療とリハビリ

交通事故による坐骨神経痛の治療とリハビリ

治療は大きく「痛みを抑える急性期の対応」と「原因を取り除き機能を回復させるリハビリ」の2段階に分かれます。

急性期の薬物療法と安静

事故直後〜数週間の急性期は、炎症と痛みを抑えることが最優先です。消炎鎮痛剤(NSAIDs)の内服や外用、神経痛に対するプレガバリンなどの処方が一般的です。痛みが強い場合は神経ブロック注射を行うこともあります。

この時期は無理な動作を避けますが、長期間の安静は筋力低下を招くため、痛みが許す範囲で日常動作を維持することが回復を早めるうえで大切です。

リハビリテーションの進め方

急性期の痛みが落ち着いてきたら、理学療法士によるリハビリへ段階的に移行します。リハビリの内容は原因疾患によって異なります。

原因疾患 リハビリの主な内容 目的
腰椎椎間板ヘルニア
  • お腹と背中のインナーマッスルを鍛える運動
  • 腰に負担をかけない座り方・立ち方の指導
腰の骨にかかる力を分散させ、神経への圧迫を和らげる
梨状筋症候群
  • お尻の奥にある梨状筋を伸ばすストレッチ
  • 股関節まわりを柔らかくする運動
固くなった筋肉をほぐし、神経の締めつけを解消する
脊柱管狭窄症
  • 腰を前に丸める方向のストレッチ
  • 少しずつ距離を伸ばす歩行訓練
神経の通り道を広げ、歩ける距離を伸ばす

通院の頻度は、急性期後は週2〜3回が目安で、症状の改善に合わせて頻度を減らしていきます。自賠責保険で治療を受けている場合、通院実績が治療費や慰謝料の算定に影響するため、医師が通院の必要性を認めている間は中断しないことが大切です。

保存療法で改善しない場合の選択肢

保存療法(薬物療法+リハビリ)を3ヶ月程度続けても症状の改善が乏しい場合、または筋力低下や排尿障害など重い神経症状が出ている場合は、手術が検討されます。腰椎椎間板ヘルニアに対する椎間板切除術や、脊柱管狭窄症に対する除圧術が代表的です。

ただし、交通事故による坐骨神経痛の多くは保存療法で改善が期待できるため、手術が必要になるケースは限られます。

やってはいけないこと、気をつけたい日常動作

やってはいけないこと、気をつけたい日常動作

坐骨神経痛が出ているときは、日常の何気ない動作が症状を悪化させることがあります。

坐骨神経に負荷をかける動作

以下の動作は坐骨神経への圧迫を強めるため、症状が落ち着くまでは意識して避ける必要があります。

  • 重い物を持ち上げる(腰の骨に急に強い力がかかる)
  • 長時間同じ姿勢で座り続ける(お尻の奥の筋肉がこわばり、神経を圧迫し続ける)
  • 前かがみの姿勢を長く保つ(椎間板が後ろに押し出されやすくなる)
  • 腰を大きくひねる動作(神経の根元が引っぱられる)

デスクワークの方は、30分〜1時間に1回は立ち上がって数歩歩くだけでも、神経への持続的な圧迫を緩和できます。

自己判断でのマッサージやストレッチに注意

痛みやしびれがあると自分でストレッチやマッサージをしたくなりますが、原因がわからない段階で自己流のストレッチを行うと症状が悪化することがあります。たとえば椎間板ヘルニアが原因のときに前屈のストレッチを行うと、椎間板への圧力がさらに高まり、痛みが増すことがあります。

ストレッチは原因が特定されたあと、理学療法士の指導のもとで行うのが安全です。

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症状が残った場合の後遺障害認定と整形外科の役割

症状が残った場合の後遺障害認定と整形外科の役割

治療を続けても痛みやしびれが完全には取れない場合、後遺障害として認定を受けられる可能性があります。この認定には、整形外科での医学的な記録が不可欠です。

後遺障害認定を受けると「補償」が変わる

後遺障害認定は、残った症状に対する補償を受けるための前提になります。認定があるかないかで、最終的に受け取れる賠償の枠組みが大きく変わります。認定を受けると、主に3つの補償が加わります。

補償の種類 内容
自賠責保険の後遺障害分の補償枠が加算される 傷害分の支払限度額(被害者1名120万円)とは別に、後遺障害分の補償枠が等級に応じて追加される(14級9号で75万円、12級13号で224万円、最高で3,000万円。介護を要する場合は最高4,000万円)
後遺障害慰謝料 症状が残ったことへの精神的苦痛に対する補償。通院中に支払われる慰謝料とは別枠で支払われる
逸失利益 後遺症によって働く能力や収入が下がった分を、将来にわたって補償するもの

これらの補償は、後遺障害認定を受けていない場合は原則として請求できません。痛みやしびれが残っていても、認定がないまま治療終了を迎えると、残った症状に対する補償が支払われないのが一般的です。症状が完全には取れないまま治療の区切りが近づいている場合は、後遺障害診断書の作成と認定申請について主治医と相談しておくことが大切です。

参考:自賠責保険・共済の限度額と補償内容(国土交通省)

交通事故の坐骨神経痛で該当する後遺障害等級

坐骨神経痛で認定される可能性がある等級は主に2つです。

等級 認定基準 具体的な要件
14級9号 局部に神経症状を残すもの 自覚症状(痛み・しびれ)が一貫しており、医学的に説明がつくこと
12級13号 局部に頑固な神経症状を残すもの MRI等の他覚所見で神経圧迫が確認でき、症状との整合性があること

12級13号は画像上の他覚所見が認定の条件になるため、早い段階でMRIを撮影し、神経の圧迫所見を記録に残しておくことが重要です。

後遺障害診断書と整形外科医の役割

後遺障害認定の審査は書類ベースで行われるため、後遺障害診断書の記載内容がほぼすべてを左右します。整形外科専門医が診断書に記載するのは、自覚症状だけでなく、SLRテストなどの神経学的検査の結果、MRI所見、筋力測定値(MMT)、知覚検査の結果などです。これらの所見が初診時から一貫していることが認定のポイントになるため、通院の過程で定期的に神経学的検査を受け、検査結果の経時的な記録を残しておくことが大切です。

交通事故の坐骨神経痛に関するよくある質問

交通事故の坐骨神経痛に関するよくある質問

交通事故後どれくらいの期間で坐骨神経痛は治りますか?

原因疾患や症状の程度によって個人差がありますが、腰椎椎間板ヘルニアが原因の場合は保存療法で3〜6ヶ月程度で症状が軽減するケースが多いです。梨状筋症候群であれば、リハビリが有効に作用すれば1〜3ヶ月程度で改善が見られることもあります。

6ヶ月以上治療を続けても症状に変化がない場合は、症状固定として後遺障害認定を検討する段階に入ります。

整骨院と整形外科のどちらに通えばよいですか?

交通事故で坐骨神経痛が出ている場合は、まず整形外科を受診してください。整形外科ではMRIなどの画像検査で原因を特定し、診断書や後遺障害診断書の作成ができます。整骨院では画像検査や診断が行えないため、原因がわからないまま施術を続けることになります。

保険会社への対応や後遺障害認定の手続きにも医師の診断が必要なため、整形外科を治療の軸とし、医師の了承のもとで整骨院を併用するのが適切な進め方です。

坐骨神経痛の治療費は自賠責保険でまかなえますか?

交通事故の被害者であれば、坐骨神経痛の治療費は原則として加害者側の自賠責保険で負担されます。保険会社から整形外科に連絡が入れば、窓口での自己負担なく治療を受けられます。

まとめ

まとめ

交通事故で腰から脚にかけての痛みやしびれが出たら、まず整形外科を受診して原因を特定することが最優先です。坐骨神経痛は腰椎椎間板ヘルニアや梨状筋症候群など、原因によって治療の進め方が大きく異なります。MRIで原因が明確になれば、それに合わせたリハビリを計画的に進めることができます。

事故から時間が経つほど、因果関係の証明が難しくなるだけでなく、症状そのものが悪化するリスクも高まります。痛みやしびれを感じている方は、早めに品川大井町整形外科・リハビリクリニックへご相談ください。整形外科専門医による診断からリハビリまで、一貫した治療体制で回復をサポートします。

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この記事の監修者

品川大井町整形外科 リハビリクリニック

院長 福山泰平

当院では、整骨院や接骨院、整体・マッサージなどではできない、交通事故の専門治療プログラムを行っています。充実した機器と広いリハビリ設備を完備しておりますので、どうぞ、安心してご来院ください。

経歴
神戸大学医学部 卒業
神戸大学医学部大学院(医学系研究科)修了
大阪大学医学部大学院(医学系研究科)特別研究生
M.D. & Ph.D. 取得
神戸大学医学部附属病院 勤務
神戸労災病院 勤務
三菱神戸病院 勤務
資格・認定
日本整形外科学会認定 整形外科専門医
日本整形外科学会認定 リウマチ医
日本整形外科学会認定 リハビリ医
日本運動器科学会 リハビリ指導医

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