椎体骨折
- 2022年6月12日
- 骨粗しょう症
背骨の骨折は、最も頻度の高い骨粗しょう症による骨折で、70代前半の方で1/4、80歳以上ですと40%が経験しているとされていて、複数個の骨折を有する方も多くいらっしゃいます。
無症状の椎体骨折も数多く存在し、また症状があっても、「何もしていない」、「ちょっと物を持っただけ」という方も多いです。
将来の椎体骨折のリスクは、骨折の既往が1か所なら約3倍、2か所なら約10倍、3か所なら20倍以上と言われています。
受傷後1年間の死亡リスクは約10%と、同じ骨粗しょう症が原因で手術を必要とする大腿骨近位部骨折とほぼ同じであることが報告されています。
入院が必要な場合もありますが、入院に準じて自宅で安静にしたり、コルセット装具を付けて少しづつ離床し、1か月程度で痛みが軽減する場合が多いです。骨がくっつくには3か月程度かかります。自宅で安静にしている間は、半坐位(上半身を30~60度くらい起こした状態)をお勧めしています。