足底腱膜
- 2022年6月11日
- 整形外科
足底腱膜は、足の指の付け根から踵骨にかけて、腱が膜のように広がっています。足底腱膜は土踏まず(縦アーチ)を保持して、歩行やランニングによる衝撃を吸収する役割があります。
足底腱膜炎は、足底腱膜が炎症を起こし、小さな断裂を繰り返している状態です。かかとや足底が地面に着地した際に、踵付近の痛みを生じます。
足底腱膜炎が起こると、「起床時の最初の一歩が痛む」「急に歩きだすと痛む」といった症状がみられるようになります。慢性化すると、かかとの骨に骨棘(こつきょく)と呼ばれるトゲのような突起ができて、さらに痛みが増すことがあります。
足底腱膜炎を誘発する要因としては、スポーツによるオーバーユース(使いすぎ)をはじめ、長時間の歩行や立ち仕事、不適切なシューズの使用、硬い路面でのトレーニング、足の筋力不足や柔軟性の低下、足の形の変形(扁平足や外反母趾)などが挙げられます。
足底腱膜炎になりやすいタイプ
・陸上競技やサッカー、バレーボール、バスケットボールなど、ランニングやジャンプなどの踏み込む動作が多いスポーツをしている人
・硬いグラウンドやアスファルトの上で練習をしている人
・長時間の立ち仕事をしている人
・ふくらはぎの筋肉やアキレス腱の柔軟性が低下している人
・足の筋力が落ちている人
・扁平足(足底のアーチがない)もしくは土踏まずが高すぎる(ハイアーチ)の人
・体重が増えた人、肥満の人
・クッション性の低い靴を使っている人
1. 練習量をコントロールする、休養をとる、夜間の固定(治癒までに長期化することが多い)
2. 足の筋肉と柔軟性を高める(足底やふくらはぎのストレッチ)
3. クッション性のあるシューズを選ぶ
扁平足やハイアーチなど、アーチに変形がある人は、インソール(中敷き)の使用が効果的です。
4. テーピングをする
テーピングでアーチを作ることで、クッション機能をサポートする効果が期待できます。