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医療コラム

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足関節捻挫

普段の日常生活でも最も頻度の高い外傷の1つです。足関節の捻挫の85%以上が内反強制位での受傷であり、大なり小なりの外側側副靱帯損傷が存在します。

足関節の主な靱帯として、内側には三角靱帯(deltoid ligament)、外側には3本の、前距腓靭帯(anterior talofibular ligament; ATF lig.)、踵腓靭帯(calcaneofibular ligament; CF lig.)、後距腓靭帯(posterior talofibular ligament; PTF lig.)があります。

前方部分に受傷が多く、前距腓靭帯損傷が最も多く、踵腓靭帯損傷が続き、後距腓靭帯は比較的強固な靱帯なので頻度は低いです。

外反強制位で受傷する部位としては内側の三角靱帯損傷や、背屈および足部外返し強制位で受傷するsyndesmosis損傷などにも注意が必要です。

不安定性の伴わない捻挫であれば、1~2週間のサポーターやテーピング、シーネ固定などにて症状が軽減することが多いです。不安定性のあるものであれば、最初の2週間をギプス固定とし、その後サポーターやテーピングに変更します。

完全断裂の場合では、保存療法後の約30%に不安定性を残すと言われており、不安定性や痛みが続く場合には手術の適応となります。

カメラ(鏡視下手術)を見ながら、靱帯の縫合術、人工靱帯での補強、腱移植による靱帯再建術などが行われます。

捻挫の治療後に痛みが継続する場合には、距骨骨軟骨損傷の可能性を考え、MRIを追加検査する場合もあります。

また、同様な受傷機転で考えられ疾患としては、第5中足骨骨折、二分靱帯損傷、踵骨前方突起骨折などがあり、注意が必要です。

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