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医療コラム

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ダーウィンの進化論(Darwinism)①

「進化論」といえば、サルから類人猿、人間へと段階的に変化していく行進のようなイラストは教科書でも見かけたことがあるだろう。やや必然的で直線的な印象を与える、あの絵は、本来ダーウィンが意図したことではない。

言うまでもなく、生物学における進化論は、チャールズ・ダーウィンの『種の起源』から大きく花開いた。

しかし、「この世に生き残る生き物は、最も力の強いものか。そうではない。最も頭のいいものか。そうでもない。それは、変化に対応できる生き物だ」
聞いたことのあるだろう、この言葉は、実はダーウィンの言葉ではないし、彼の考えとも異なる。

「キリンの首は、高い所の葉っぱを食べるために進化して少しずつ長くなった」というのも誤った解釈の例だ。

たまたまランダムな突然変異によって違う形質の子供が生まれ、その個体が淘汰されずに偶然に生き残ることによって、結果論として「進化が起きたように見える」のだ。

進化は、「適者生存」というのが最も本質に近いだろう。少し難しい言葉で言えば、「環境適応増大」となろう。

進化の過程では、外部環境に振り回されて、進行方向が断続的に遮断され、生き残った者が曲がったように見える。あたかも生存者が知っていたかのようだが、これも偶然だ。波乱万丈、紆余曲折を経て、曲がりくねった道を通って、想像だにしなかった方へ歩を進めた結果なのだが、振り返ってみると一本道のように見えるから不思議だ。これが、あの進化のイラストのからくりだ。

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